ニーズはつくるもの

はじめまして,いちかわと申します.

大学では農業経済を専攻しています.


今回の企画は,秋葉農園のひろこさんからご紹介いただきました.

茨城県に住んで5年目になりますが,県西にはほとんど行ったことがありません.

これを機に茨城の農業についてもっと知りたいと思い,参加させていただきました.


このツアーで学んだことを一言でいうと,「ニーズはつくるもの」

ないものって,欲しいとも思わないものです.だからニーズは,見つけるものではなくてつくるものなんです.


4つの農家・農業法人を訪問しました.

農家育ちで銀座のシェフだった覚さんと都会育ちでハーブが好きなひろこさんが,料理のネットワークを生かして農業を伝える秋葉農園.

実家を継いだ5人(1人は違うけど)の男性が,個性を持ち寄ってライスジェラートをつくるフェルミエ・オネット.

そばや米がメインでありながら,野菜の体験やレストランで消費者とつながりをつくる森ファーム.

堂々たる門構えのご自宅で,お茶と農的暮らしをすてきに伝える丸太園.

たくさんのおいしいお料理をいただき,たくさんの楽しそうなお話を聞かせていただきました.

(かまどで新米を炊くぜいたく.秋葉農園にて)


これらの取り組みは,農業の6次産業化と呼ばれています.

第一次産業である農業は生産から始まります.

生産だけでは厳しい,あるいは,なにかのためにもっとできることがある,

そういう思いがあってはじめて,こうした生産だけに留まらない農業が生まれるのでしょう.


6次産業化は,直売や加工品製造や観光農園等,何をするかはそれぞれの強み次第.答えはなくて,つまり何でもあり.

優良事例もいろいろありますが,真似しなくていいんです.

地域,気候,人数,作物,人脈,それぞれに合わせた形態があるはず.

ニーズはつくりだされるものだから,まだまだ可能性にあふれているのです.


あと,ツアーに参加したみんなと話していてちょっと驚いたのですが,東京の人からみたら茨城って田舎なんですね…

私は浜松出身ですが,受験で茨城に来るまで,関東地方って東京を引き延ばしたようなところだと思っていました.

まあ,さすがにそれは思い違いだったと初日で気づいたわけですが.


茨城の農業の強みは,関東平野の平坦さと温暖な気候,都内からの近さです.

目を引くような観光地は少ないけれど,だからこそ気軽に来れて,広がる田畑とおいしい食事をゆったり楽しむことができます.

茨城の農業のカッコよさが広がって,県内外の人に喜んでもらえたら,魅力度ランキング最下位脱出できるかな.

(そばの花とナシの木と青い空.下妻で朝の散歩)


今回のツアーでお世話になったみなさま,お礼をいうことくらいしかお返しできませんが,楽しくおいしい農業のエピソードとして伝えていきたいと思います.

生産者のみなさま,企画してくださったいばらき美菜部や茨城県農業政策課のみなさま,2日間一緒に行動したみんな,楽しくて充実した2日間をありがとうございました!


筑波大学修士1年 いちかわ

AGRI GIRL meets IBARAKI

農学部で学んでいる・農業に関わる仕事をしてみたい、そんな女子大生たちが、素敵な農家さんとの出会いを求めて、全国第2位の農業産出額を誇る農業大国「茨城県」を巡ります。農作業体験や生産者さんとの交流を通じて、女子大生たちが発見した「茨城で農業をすること」の魅力を、真剣に・明るく・楽しくお伝えします。